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身体で思いを形にするワークショップblog

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「こうなってほしい!」「そのためには、今どうすればいい?」そんな思いを、「体で感じる」ことを重視しながら表現するワークショップの進行役(ファシリテーター) まつぞうのblog

人間関係の中で相手に感じる「望み」や「恐れ」を整理する手法=「欲望の虹」

11月3日の東京ワークショップでは具体的には「欲望の虹」という手法を使う予定です。

ではその「欲望の虹」とは?
(以前にも似たようなことを書いたことがありますが、より整理しました。)

相手との関係がうまくいかない時、それを「人間彫刻」を使って整理する手法です。

何か対立やらいざこざが起こったときに、様々な感情が沸き起こります。

その感情のはいけいには、自分の中にある「こうしてやりたい!」「こうして欲しい!」という「望み」や、「でもこんなことされたら怖い」「こうなってほしくない」という「恐れ」もあります。

そんな相手に対する「望み」や「恐れ」を、人間彫刻として表現してみようという手法です。

「人間彫刻」とは、人の身体を使って、ポーズを取って表現していく手法です。

ポーズで、どんな感情を感じているのか表現することもできます。
逆に、あるポーズを取ってみると、どんな感情が湧いてくるのか?というように「形から入る」使い方もあります。

複数の人を使って彫刻すれば、2人の関係性も表現できます。
静止した「場面」が見えてきます。

そんな「人間彫刻」を活用して、自分の中にある「望み」や「恐れ」を、1つ1つ彫刻として表現していきます。

「殴りたい」「思いをぶちまけたい」「逃げたい」という望みや、「でも反撃されたら怖い」「孤立したくない」という恐れを、複数並べてみると、様々な色でアーチを描く虹みたい・・・ということで「欲望の虹」と呼ばれています。

そして自分だけではなく、関係がうまくいかない相手も、同じようにに自分に対して「望み」や「恐れ」を持っているでしょう。
・・・そこで、相手側の「望み」や「恐れ」も想像して、同様に彫刻していきます。

自分の「欲望や恐怖の虹」と、相手の「欲望や恐怖の虹」がずらりと並びます。

普段は意識してなくて、表には出てきにくい望みや恐れもあるかもしれません。

そんな自分や相手の一面である「望み」や「恐れ」を、彫刻のポーズが手がかりに、1人の「人物」として扱い、心の声を聞いたり、望むように動いたり・・・ということをしてみます。

自分の「虹」の1つと、相手の「虹」の1つを、即興的にやり取りさせてみる・・・なんていうことを試してみます。

そんな手法です。

身体を動かすのはすぐには難しいので、じっくり心と身体をほぐしながら進めていきます。

相手側の感情も解き明かしていこう・・・というのが面白いところだと思います。

「自分が被害者で、相手が悪い!」というところで凝り固まってしまうと、相手側の事情を考えられなくなってしまうということもあると思います。
そうなると、モンスター・ペアレントとか、そういう存在になってしまいがちで、何か問題が起こっても、そういう態度のせいで、余計こじれてしまうかもしれません

相手が悪いとしても、それを許せないとしても、何で相手がそういう行動を取ったかという事情まで理解した方が、何かとうまく行くはずだと思います。

この手法は、「相手の事情」にも迫ることができる、とても深いワークになるかもしれないものです。
by matsuzoh2002 | 2008-10-16 15:59 | ファシリテーターとして

by matsuzoh2002