人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

身体で思いを形にするワークショップblog

karadaws.exblog.jp

「こうなってほしい!」「そのためには、今どうすればいい?」そんな思いを、「体で感じる」ことを重視しながら表現するワークショップの進行役(ファシリテーター) まつぞうのblog

映画「カンダハール」

この前に観た「グアンタナモ」が、キューバのグアンタナモ基地に行くまでは、ずっとアフガニスタンが舞台だったこともあり、アフガンつながりでこの映画も観てみました。

9.11からアメリカのアフガン侵攻と相前後して日本では公開されてたような記憶・・・。

2002年1月公開なのですね。

結構古い作品は見られなくなる中、6年経ってもレンタル屋の棚の一角を占めているのは、地味ながらも借り手がいる作品なのですね~。

アメリカの侵攻前の作品だから、タリバン政権の頃を描いてるんですね。

バーミヤンの遺跡破壊は有名になったけど、それ以外にも人々の生活の酷さがいろいろ描かれている。

実話とフィクションが入り混じっているらしいので、現実もこれに近かったんだろうなと思いながら見る。

成人女性は頭からすっぽりブルカをかぶる。顔が見えない女性の群れは異様。

女性が医者の診察を受けるシーンも異様。

wikipediaのタリバーンの項見たら、「女性は学ぶことも働くことも禁止され」たということなので、ブルカのみならず、女性の扱いは酷い。

映画の中では、外国人女性が仕事してる所は描かれてたが、wikipediaの「外国人も例外ではなく、女性の国連職員は入国が許可されなかった」という記述を信じれば、それはフィクションだということになるなぁ~。

コーランを教えているようで、銃とは何か、みたいな、コーランに書かれてるわけないやん!ってことも教えている教育現場の風景も異様。

何かと異様な光景に目を奪われる。

一方で、地雷で足を失った人が大量にいるのは痛ましい。義足を求めても、満足に得られないのも、なんとも辛い。

主人公は妹に会いに向かうのだけれど、思うようには進めない中、地道な前進を続ける。

そのストーリーを描くよりも、むしろ道中のいろいろな光景を描く映画だったのかな・・・という感想をネットで見かけ、妙に納得。

アメリカの侵攻で、そんなタリバン政権も一度は一掃されたかに見えて、最近はじわじわと復権しているらしいのを、wikipediaで読むと、なんとも複雑な気分。

確かにタリバンのやってることは酷いと思う。
アメリカの侵攻という外圧でしかそれを一掃できないのか?
そして結局一掃出来なかったのかも知れない。

この映画に描かれた地域は、その後どうなってるんだろう?

映画には描かれていなかったけど、アヘンの栽培が盛んだった地域で、いったん禁止されたが、最近は復活されてるというし。

考えても、なんとも答えの出なさそうな、泥沼の地域だけど、今後ニュースで見聞きするときは、この映画を思い出すだろう。

そんなきっかけを与えてくれたこの映画は★7.5ということで。
by matsuzoh2002 | 2008-08-09 00:53 | 見た映画

by matsuzoh2002