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身体で思いを形にするワークショップblog

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「こうなってほしい!」「そのためには、今どうすればいい?」そんな思いを、「体で感じる」ことを重視しながら表現するワークショップの進行役(ファシリテーター) まつぞうのblog

土日はサイコドラマに参加。または、「応用演劇ルネッサンス」

土日はサイコドラマのワークショップに参加。

オーストラリアのマックス・クレイトンさん(リンク先・スクロールダウンすると写真あり)による、1日目=体験ワークショップ&2日目=トレーニングワークショップ。

年に1回くらいは来日する氏のワークショップを受けるのは3度目なのだが、今までは、トレーニングだけ受けたのと、体験だけ受けたのとで、通しで受けた事がなかった。

今回は初めて2日通しで受講。

氏の、遊び心満載ながらも、穏やかな空気を創りだす、ディレクター振りをじっくり味わえてよかった。

2日目には、僕がディレクター役を希望して、短時間ながらスーパービジョンも受けられた。

ていうか、他に名乗り出る人がいなかったんですよね。
前のトレーニングワークショップの時も、そうだったので、どこかもったいないと思った。

僕以外の方は、常連さんも多いようなのですが、みなさん奥ゆかしいというか、そういう希望がでないんですよねぇ。

僕は、プロセスワークではセラピスト/ファシリテーターを買って出ることはよくあるから、そういう奥ゆかしさは、すぐ振り切れるようになってますね。

僕なんかは、サイコドラマ経験は、マックス氏以外に、もう1人日本の方のワークを受けた事があるだけ。のべ4日間。
今回が5&6日目。

それだけの経験でディレクターを買って出るのは「蛮勇」かもしれませんが・・・。

しかしプロセスワークとサイコドラマはかなり近い。

もともとやってきた「被抑圧者の演劇」もかなり近い。

その辺に、明確な境目はないと思う。

サイコドラマはプロセスワークのように1次プロセス/2次プロセスを意識的に扱おうとしてはいない。
それでも、今回、「クライアントが表に出していない事でも、背景にあることを意識しながら進める」という説明もあって、それは1次プロセス/2次プロセスという考え方に近いと思った。

それでもやはり、プロセスワーク慣れしていると、「今、言葉としては、過去にあったことを反省しているけれども、顔は笑っている。ダブルシグナルだ!」という見方をしているときもあった。
マックスさんは、そこに着目しなかったけれど、僕がディレクターなら、そこに焦点を当てただろう。
そこに焦点を当てるのはプロセスワーク的だと思うけど、サイコドラマでもそれをやってはいけないという事もない気はする。
どこからどこまでがサイコドラマなのかよくわからない。

僕がマックスさんがすごいなぁと思うのは、出だし参加者が雑談的に思いを伝えたら、いきなり、サイコドラマを展開させたりするところ。
慣れた参加者が多かったから・・・というのもあるとは思うけれど、「被抑圧者の演劇」なら、ウォーミングアップを兼ねて、コミュニケーションを深めるゲームから入るようなところを、参加者のニーズを確認しつつ、必要に応じて、ドラマを展開させてしまう。

・・・でもこれいいよなぁ。今後は、こういう形のワークを試みてみようかな・・・という気がしてきた。
結構できそうな気がする。

それに参加者の質問に答えるときも、言葉で応えずに、ドラマを展開させて、その中で学んでもらおうとする事もあった。
これもすごいよなぁ。

応用力がすごいと思う。

今・その場で起こっている事をつかまえて、それを展開させていく。「プロセス指向」と呼んでもいい気がする。
とっても柔軟。

70歳を越してはるらしいが、まだまだ元気。

マックスさんといい、プロセスワークのアーノルド・ミンデル(今年で66歳)といい、被抑圧者の演劇のアウグスト・ボアール(75歳)といい、ああいう「元気なじいさん」になりたいよなぁ・・・と思わせてくれるなぁ。

そしてディレクター経験も経て、サイコドラマというものが自分なりにだいぶ判ってきた気がする。

サイコドラマはかなり使ってみたい。
ベースは被抑圧者の演劇だが、サイコドラマも組み合わせて、プロセスワークで補強して、より良い自分なりのものが、出来ていくような気がする。

7月のPETA(フィリピン教育演劇協会)あたりから、僕の中では「応用演劇ルネッサンス」みたいなものが起きて、プロセスワークと両方やっていくぞ!という方向性がさらに明確になってきた。


(「応用演劇」とは・・・上演して、観客にみせるのが目的ではなく、教育・癒し/セラピー・人間的成長・問題解決・社会変革などの目的のために、手段としての演劇を活用・応用する実践のこと。即興的な演劇実践である場合が多い。)

その方向性をよりクリアにする、なかなかよい体験でした。
by matsuzoh2002 | 2006-08-22 03:41 | その他ワークの参加体験

by matsuzoh2002