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身体で思いを形にするワークショップblog

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「こうなってほしい!」「そのためには、今どうすればいい?」そんな思いを、「体で感じる」ことを重視しながら表現するワークショップの進行役(ファシリテーター) まつぞうのblog

「便器」の話題は熱くなりすぎて、スタミナ切れ~ファシリテーター体験@3月9日、その3~

立ちションの解放感を止めるのは誰? ~ファシリテーター体験@3月9日、その2~の続きです。

「立ちションの解放感を味わう」ロールを女性が取った時のホットスポット(参加者の感情が動いて、場の空気が変わる瞬間)を、つかみ損ねた後、ホットスポットが繰り返し、場が熱いまま、何となくそれについていく・・・という状況が続いてしまいました。

ファシリテーター経験を多少なりとも積み重ねてから振り返ると、なんとかついていく・・・ようではやっぱりダメなんだと思います。

わからないならわからないと、ついていくのが大変なら大変と、やはりしっかり自分の中で起こっていることを場に投げかけながら、進めていくのが良いんですよね。

「便器を掃除すると徳が積めるから、私は自ら進んで掃除をします」という禅僧が出てきたり、それに対して、「好きで掃除するのは勝手だけれど、それを人に押し付けられても不愉快だ」という声が上がったり。

やがて、「もう便器の話題は疲れた。他の便器を使ってもらうことにして、この便器は閉じよう」という声が出た。
この声に乗っかって、一旦場を落ち着かせても良かったのに、僕は違う反応をした。
「この便器を閉じることは、せっかく開いた話題を閉じる事だ。この便器以外のどの便器にも、同じような対立が起こっているはずだ。せっかくだから続けよう」

・・・確かにこれは僕の本心だった。この話題は面白かった。
けれども場は熱くなり過ぎていた。

性別によって役割を押し付ける、ゴーストロール(誰もその立場で発言しないが、その場に存在する立場・役割)も登場した。「女は女らしく便器を掃除するべきなんだ。男は男らしく立ちションをするべきなんだ」とでも言ってただろうか。

だんだん英語も聞き取れなくなり、場に対処できなくなってきた。いかん、キャパシティを超えてきた。

なんだか場をコントロールできない無力感にとらわれてきた。

結局それをその場に持ち込んだ「もう流れが早すぎて、ついていけない。こんな事ではファシリテーター失格だ。なんか、感覚が麻痺してる感じだ・・・」

結局、これがワークの終了となりました。

終わってから感想を聞かれて、最初に出てきた言葉は、「場を盛り上げたくて、盛り上げたけど、盛り上がりすぎて圧倒された。」・・・だった。
実感そのまんま。

参加者のみなさんはファシリテーション振りを誉めてくれたけど、スーパーバイザーさんからは、スタミナ不足を指摘された。確かに。

結局、このファシリテーター体験を境に、体調は悪くなるし、もっと早めにプロセスの進むペースを落として、じっくり進めるべきだったのだなぁ・・・というのを身をもって感じたのでした。

デカい学びの場でした。
by matsuzoh2002 | 2007-03-20 13:13 | 大学院(紛争緩和・修士課程)

by matsuzoh2002